月瀬八幡宮には、「掘り出し庚申さま」と呼ばれる祠が祀られています。
一般的な庚申信仰は、人間の体内に「三尸(さんし)」という虫が、庚申の日に天の神にその人の罪悪を告げ口に行くので、その日は眠らずに過ごすという道教の教えが元となりさまざまな風習が広まっています。
面白いことに月瀬八幡宮の「庚申さま」は少しいわれが違います。
江戸時代に底井野の村に疫病が流行りました。たくさんの村人が病の床につき、亡くなる人も出てきた時、ある人に占いをしてもらうと
「神社近くの畑に庚申さまの御神体が埋もれている。早くに掘り起こし祀りなさい。」とのお告げをうけ、やがて村人たちは御神体を見つけ掘り出し、祠を建てお祀りしたのでした。
その日が10月26日でしたので、その日が縁日となり、掘り出しに関わった家の子孫の人達がその時からかかさず毎年、お祭りとお籠りを続け伝えています。
昨日は、珍しく雨が降り祠前では神事が出来ず、社務所にてお祭りを行いました。